コラム

自分でもできる!内容証明の書き方のポイント解説!

内容証明は、後ほど紛争になったときに大事な証拠となる場合もあるので、我々行政書士に依頼されるのがお勧めです。

しかし、もちろんご自身でも作成することはできます。

その場合の書き方については制約があるので、そのポイントを記載します。

 

 内容証明の書き方 

 

形式的な制約
  • 用紙は決められていない
  • 字数に制限がある
  • 使用できる文字に制限がある
  • 枚数に注意
  • 訂正方法が定められている
  • 資料を同封できない

 

一般的な書き方
  • ですます調で記載する
  • 構成を整える

 

 

 形式的な制約 

 

用紙は決められていない

内容証明の用紙は指定されていません。

内容証明用の用紙でも良いですし、白紙でもかまいません。

また、手書きでも良いですし、Wordなどのパソコンで作成するのも大丈夫です。

なお、用紙の大きさは、一般的にA4、B5、B4(二つ折り)が用いられます。

字数に制限がある

内容証明に記載できる文字数は、1ページあたり520文字以内と決められています。(電子内容証明を除く)

また、縦書き、横書き、どちらでもかまいませんが、字数制限がそれぞれ異なります。

なお、句読点や括弧も1文字と加算されます。

パソコンでの文字数カウントで数えられない場合があるので注意です。

 

[縦書きの場合]

1行20字以内、1ページ26行以内

[横書きの場合]

1行20字以内、1ページ26行以内(一般的)

1行13字以内、1ページ40行以内

1行26字以内、1ページ20行以内

 

使用できる文字に制限がある

記号は1個1字、但し括弧は上下または左右を全体として1字とします。

% 1字

㎡ 2字

( ) 1字

 

文字や数字を、円、四角形等の簡単な枠で囲んだものは、1字と計算します。

ただし、序列を示す記号として使用する場合は全体を1字と計算します。

① 2字

⑩ 3字

1000円 5字

①お願いごと 6字

(3)条件 3字

 

文字や記号に下線等を施したのものは、文字に計算しません。

5月15日まで 7字

 

枚数に注意

内容証明に枚数制限はありません。

ただし、1ページごとに料金が加算されるので注意が必要です。

2枚目以上になったときは、ホッチキス等で綴じ、各ページのつなぎ目に印鑑を押します。

この印鑑は内容証明が一体であることを示し、「契印」(割印)と呼ばれています。

また内容証明は、差出人・郵便局・受取人の3名が同じ内容の書面を保有することになります。

同じ内容の書面を3通作成し、3通とも郵便局に持参する必要があります。

1枚を手書きで作成し、2通をそのコピーとしても構いません。

また、3通ともパソコン等で作成しても構いません。

 

訂正方法が定められている

内容証明の訂正方法は、郵便局の内部規定に定められています。

まず間違えた箇所を二重線で消し、その付近に正しい文字を加筆します。

削除する文字を修正液等で塗りつぶしてはいけません。

訂正した場合には、その欄外に「〇字削除、〇字加入」と記載し、そこに差出人の印鑑を押します。

また、文字を挿入した場合には、「〇字加入」と記載します。

なお、使用する印鑑は実印である必要はなく、三文判でかまいません。

 

資料を同封できない

内容証明は、一定の形式を満たした通知書以外の資料等を同封しhて郵送することはできません。

そのため、内容証明の本文中で資料等の参照を行いたい場合には、別便で郵送することになります。

この別便にも、配達証明を付けたほうがよいです。

 

 

 一般的な書き方 

 

ですます調で記載する

内容証明は通常「ですます調」で記載されます。

もちろん、必ずですます調にする必要はないので、どのような調子で記載してもかまいません。

しかし、内容証明はかろうじでトラブルが表明化していない時に送るものであるので、ですます調の記載が無難だといえます。

なお、一般的に時候のあいさつは記載しません。

 

構成を整える

内容証明は、一般的に以下のような構成をとっています。

 

構成

表題

前文

本文

末文

相手当事者の表示

作成日

当方の表示

 

表題

通知書

 

前文

私は、これから、貴殿に貸し渡しました金銭の返還請求

につき、以下の通り通知致します。

 

本文

私は令和〇年〇月〇日、貴殿に対して、金〇円を利

息年〇%の約定でお貸ししました。

返済期限は特に定めておりませんが、貸付日から既に1

年以上経過した現在においても、全く返済を頂いておりま

せん。

つきましては、本書到達後14日以内に、上記金〇円

及びこれに対する令和〇年〇日から支払済みまで年

〇%の割合による利息及び遅延損害金を、後記振込口座ま

でお支払い下さい。

 

末文

万一、上記期間内に上記全額がお支払いを頂けない場合

には、誠に遺憾ではありますが、法的措置を取らざるを得

ませんので、その旨申し添えます。

(振込み口座)〇〇

 

相手当事者の表示

東京都大田区〇〇

山田〇〇 殿

 

作成日

令和〇年〇月〇日

 

当方当事者の表示

神奈川県〇〇

通知人 木村〇〇 ㊞

 

上記が一般的な構成に乗っ取った内容証明です。

是非ご参考にしてください。